グレートバリアリーフでのスキューバダイビング

グレートバリアリーフでのダイビングでは、高い生物多様性を誇るリーフシステムの海中を楽しむことができます。どの時期に訪れるかや選んだダイビングスポットにより、見ることができる動物が異なります。このリーフシステムには30種以上のクジラを含む多くの海洋哺乳類が生息しています。訪れる時期によっては、よく見られるバンドウイルカ、ザトウクジラ、オナガミンククジラと一緒に潜ることができるでしょう。このリーフシステムはまた、多くのジュゴンの生息地として非常に重要です。7種あるウミガメのうち6種類がこのリーフで見られ、その半数以上が非常に重要な繁殖地となっています。グレートバリアリーフには14種ものウミヘビが生息していますが、いずれも固有種ではありません。他に注目すべき訪問者として、特定の時期に見られるジンベイザメや年中このリーフを生息地としている多くのサメやエイも挙げられます。そしてもちろん、有名なカクレクマノミをはじめとする多くの非常に美しい魚と一緒に潜ることができます。

グレートバリアリーフではどのダイブサイトも素晴らしいですが、特に名高いスポットもいくつか存在します。訪れた際には失望することはないでしょう。

リボンリーフは、個々の10のリーフからなる全長80キロメートルに及ぶリーフチェーンです。このチェーンはグレートバリアリーフ北部に位置し、観光地からは離れた場所にありますが、アクセス性も十分です。リボンリーフでのスキューバダイビングは特に有名で、コッドホールという世界的に有名なダイブサイトでは、名物である巨大なジャイアントポテトコッドやマオリラッセと出会えるでしょう。リボンリーフの中には、グレートバリアリーフ最北端の島リザード島のすぐ近くに、ピナクル、ウォール、フラットリーフがあり、美しい外洋ダイビングを楽しむことができます。おすすめのダイブサイトには、チャレンジャーベイ、クラムガーデンズ、コッドホール、ピクシーケーブ、ピクシーガーデンズ、ピクシーピナクル、スティーブズボミー、テンプルオブドゥームがあります。夏の時期にダイビングする場合、オナガミンククジラと一緒に楽しむことができる可能性が高いです！

オスプレイリーフは、コーラル海で最北に位置するリーフで、大型生物が多く訪れるフィーディングスポット（餌場）として知られています。小さな発見よりも、大型のイーグルレイ、マンタ、アオウミガメ、アカウミガメなどに出会う可能性が高い場所です。オスプレイリーフ内にあるダイブサイト、ノースホーンは、シルキーシャークやグレイリーフシャークが見られることで有名で、時にはハンマーヘッドやシルバーチップが現れることもあります。このダイブスポットは遠隔地にあるため、ライブアボードを利用しなければアクセスできません。注目すべきダイブサイトには、ノースホーン、ファルスエントランス、アラウンドザベンド、コーラルキャニオンズ、アドミラルティがあります。

ミルンリーフは、楽しいスイムスルーや初級者にも適したリーフで、多様性に富む展示を楽しむことができます。グレートバリアリーフの外側エリアに位置し、ライブアボードを利用してのみアクセスできます。ここでは小さな魚が多く見られ、休んでいるホワイトチップシャークもよく見かけます。ここでのダイブスポットにはスイミングプールIとII、ペタジモーリング、ホエールボミー、スリーシスターズがあります。浅めのダイブが多いため、夜間ダイビングに最適で、日中には見られない活動を楽しむことができます。

グレートバリアリーフ外側エリアのスキューバダイビングは、ミルンリーフだけでなく、フリンリーフでも楽しむことができます。スイムスルーやオーバーハングが多く、フリンリーフにはリーフフィッシュが住処とするクレバスが多数あります。トレイシーズでのスキューバダイビング中、注意深く探してみると、巨大ウツボやオオセを見ることができるかもしれません。トレイシーズの周りではホワイトチップシャークがのんびりしている様子を見ることができ、アネモネの間で「Nemo」を見つけることもあります。フリンリーフでのもう一つのお気に入りのダイブスポットはボルダーズです。ボルダーズにはウォールと浅瀬の両方があり、どちらも1回以上のダイブをする価値があります。このリーフには小さなリーフフィッシュや巨大なシャコ貝が沢山生息しており、ウォールから海を覗き込めば、より大きな外洋生物を発見できる可能性も高いです。

グレートバリアリーフの水温や常駐する海洋生物は一年を通して素晴らしいダイビング環境を提供しますが、ザトウクジラと一緒にダイビングする場合は6月から11月が最適です。オナガミンククジラとともにダイビングするシーズンは、冬の6月と7月に訪れます。グレートバリアリーフでのスキューバダイビングのハイシーズンは、クジラがいる乾燥した冬の月で、ローシーズンは訪問者が少なく、暖かく、雨が多く、湿度が高いです。

グレートバリアリーフでのダイビングは、初心者から上級者まであらゆるダイバーに適しています。このリーフでのダイビングを学ぶことは唯一無二の体験であり、初心者がダイブコースを修了するのに最適なスポットが多数存在し、多様性を犠牲にすることはありません。ミルンとフリンは初心者に最適ですが、上級者の関心を引き付けるほど美しい場所でもあります。オスプレイリーフのダイブサイトは中級者向けで、リボンリーフはより上級者向けです。

ケアンズの国際空港は、多くのフライトが利用できるためこの大陸への最も一般的なアクセス手段です。ケアンズに到着したら、日帰り旅行をするか、より美しく訪問者の少ないリーフを見たい場合は、ライブアボードがグレートバリアリーフでのダイビングに最適なオプションです。日帰りダイブでも水中世界を経験することができますが、オーストラリアのライブアボードを利用すると、陸上を拠点としたダイブ旅行では訪れることができないダイブサイトを探索することができます。